転がる石、君に痛みが来る

バンド・ランタノイドの歌、ギター、結石担当佐々木によるブログ。

思いっきり助走をつけて

18日

町田playhouseでBUSのワンマンを観る。仕事終わりの足で向かった。生憎の台風でスーツがびしょ濡れになったけど気にしない。来場者には新しいアルバムが配られるという大盤振る舞いで、「そういうのもアリ」なのがBUSのいいところ。この日のセトリはアルバムに準拠していて、帰ってから聞くとまたおいしい。BUSはいつもゆる〜く魅せるけど、ギャップ萌えというか、緩さの中にぎゅっと詰まったエッセンスが垣間見える瞬間があって、そのバランス感が好きだ。Zaloudの面々やカガミ、マイステ、ザ・マニアも客として来ていて、終演後少し話した。

 

19日

何も予定がない1日は本当に久しぶりだった。メンバーは各々出かけていたので一人でずっと家にいた。ギターのレコーディング作業も遅々として進まず、やけくそになって、いっそディスクアップでも打ちに行こうかと思ったがやめた。「やばいもんにはやばいもんぶつけんだよ!」の精神で、疲れた心に「ヘレディタリー」と「ミッド・サマー」をぶち込んだ。鬼才、アリ・アスターの毒気にあてられて、思考がどんどん尖っていく。今週も眠れない日曜日を過ごす。

 

21日

22日の下北沢に向けてペンタで深夜練。SSのヒノくんに作ってもらったシールドを試す。抜けを作るのに少し時間がかかったが、無事に音作り完了。これはいい。早くライブがしたくなった。セトリをしこたま確認し終えて、新曲のアレンジを進める。骨格はまとまった。帰り道、啓太郎に「新曲の歌詞は『結局人はみんな一人なんだし、どうせみんな最後には死ぬんだから人生なんてどうでもいい』みたいな、今までのランタノイドの概念をぶち壊す歌詞にしたい」と言ったら「……なんか辛いことでもあったの?」と若干引いていた。次の日、レコーダーに録っておいた練習音源を聴き直したら、とてもそんなブラックな歌詞とは合いそうにもないメロディだったので、あんなことを口走ったのはたぶんアリ・アスターのせいだと思うことにする。こわい。

 

22日

久しぶりの下北沢。セキネ(清水)の企画に参加。BASEMENTBARは初。対バンもよかったが、ハコの雰囲気もなおよかった。一曲目「こころ」で「踊りましょう!湘南!」っていつもの癖で言っちゃって冷や汗が出たが、ウケてたのでまあよしとする。ホームは湘南だけど、やっぱり他のハコにも定期的に出ねばならない、という決意を新たにした。この一年弱、ライブを積み重ねてきたからこそ、今、下北沢に出て分かることが非常に多かった。去年THREEに出演した時には出てこなかった感情が次々と湧いてくる。自分でも知らない間にあぐらをかいていたんだろうなと思う。もっとできるはず。もっとやれるはず。唇を噛み締めながら帰路についた。