その10 「相槌」
この曲を好きって言ってくれる人が多く、非常にありがたいことである。
そんなに受け入れてもらえるとは思っていなかったというのが正直なところ。
歌詞は何かと抽象的な表現が多いし、とっつき難い曲だろうと思ってしまっていたのだ。
細かい感想まで聞いてはいないけれど、果たしてどういう印象を持ってくれる人が多いのだろう……。
強いて言うならラブソングではない、と思う。
背中を押してくれたのはあなただったし、たぶんわたしでもあったし、同時にあなたの背中も押していたし……共依存のような関係を「相槌」という行為で繋ぎ合わせたかったのだと思う。
あなたの話に頷く私は、あなたのことが好きなんですよ。
そして頷く私のことを、あなたも好きでいてくれるでしょう?
……という。(急にどうした)
「暗い夜を抜けたなら 心は燃ゆる 火をつけて ふたりきりで飛び出した 重なって繋いでゆく
暗い夜に慣れたなら 心はもう 気づいたようで ふたりきりで飛び出した 君の手をとって」
Bメロのフレーズも好きだけど、ここに想いが集約されている。
ライブでは、ラスサビの疾走感を大事にしているが、音源の優しい感じも個人的には好きである。
さて、暗闇にだんだん目が慣れてきた主人公たちはどこへ行くのだろう。
その答えは出さないままの方が面白いと思っている。
いずれにしろ、ふたりならどこにでも辿り着けるのではないかと。
「two of us」の中でも重要な曲でした。
(次回、その11「君の名は」に続く)