転がる石、君に痛みが来る

バンド・ランタノイドの歌、ギター、結石担当佐々木によるブログ。

そのまま

文章を死ぬほど推敲する癖があり、そのせいでブログの更新が全くと言っていいほど進んでいないことに気づいた。「そもそもそんな肩肘張る必要ないのでは?」という気持ちになったので、今年からはクオリティよりも更新の頻度を増やすことを目標としたい(そこまでクオリティ高くねーだろ、というツッコミに関しては低頭平心の精神でござい)。

前回の更新から考えると、本当にいろんなことがあったのだ。年末年始を2年連続ライブハウスで過ごし、久々に熱い夜を体験し、「ライブハウスってこうだったよな」という興奮の中元日の朝に眠り、2日は実家に帰った。ダイジェストで振り返るとこんな感じだ。ライブの振り返りとかした方がいいかな?とちょっとは思うけれど、こればかりは語るに落ちるって感じで、当事者にしかわからん空気というのはある。だからライブに来てください。よろしくお願いします(頭を地面に擦り付ける)。

 

で、3日。せっかくなのでこの日について書きたい。神田さんとGOちゃん(本名知ってるけど、俺の中ではこの表記がしっくり来るのでこう書かせてもらう)、と厚木・湯乃泉 東名厚木健康センターへ行った日のことだ。

ここは神田さんのおすすめスポットで、飯を食うところもあれば、リクライニングソファっぽいところで永遠にテレビも見れる、いわゆるハートフルな銭湯である。スカイスパ?んなもんは知らん。俺はこういう施設がたまらなく好きなのだ。

GOちゃんは後で合流するとのことで、神田さんと先に大浴場へ。服を順繰り脱ぎ、ズボンを下ろそうとしたところで、すでに神田さんは素っ裸で風呂場のドアを開けるところだった。いや、服脱ぐの早すぎるだろ!と心の中でツッコミを入れつつ、俺が遅いのかもしれない、と悩みながら後を追う。その後も神田さんの動きを目で追っていたが、体を洗うところから何から何までテキパキしていて面食らってしまっていた。3秒で生ビールジョッキを飲み干す神田さんの姿が脳裏にチラつく。

まずは薬草風呂から、と神田さんが言うので郷に入っては郷に従うの精神で後をついていく。一度体をタオルで軽く拭いてからサ室へ。いつもより汗の吹き出すスピードが早い。薬草風呂に浸かったおかげで体が充分に温まっていて、仕上がった状態からのスタートだからなのか。ものすごい熱気が体全身を包む。時間にして7~8分も居れなかったと思う。這い出るようにサ室を後にして、水風呂でキンキンに体を冷やし、整いスペースへ。冬空にさらされながら、ここ最近の思い出が血管を通して体に刷り込まれていくような感覚を覚えた。あの時のあのフレーズ、綺麗に声出せたなぁ、とか、あすこのギター、ストローク曖昧になったなあ、とか。普段であれば、外気浴の間は無心でいることが多いのだが、この日は違った。こんな整い方もいい。神田さんはというと、タオルを顔に被せて半分死んだように動かなかった。ライブハウスのスタッフは演者の何十倍も大変なので、皆さんも普段から大事にするように。

そこからはかれこれ1時間ぐらいサ室と外気浴のループを続け、一度タバコを喫みに外へ。体をひとしきり健康にした後に喫むタバコがまた美味いのだ。血管が困惑しているのがよくわかる。正直申し訳なさもある。

浴室に戻ると、GOちゃんが合流しているとのこと。眼鏡を着けて風呂に入ることは普段ないが、せっかくなのでON。浴場内の様々な表示を改めて楽しむ。整いスペースでGOちゃんと目が合った。彼は俺と目を合わせると、すぐにニヤヤッと不敵に笑うのでこっちも同じように不気味に笑っておいた。

それからは電気風呂に入ったり、またサ室と外気浴をループしたり……最初に入ってからおよそ3時間。体の芯からリフレッシュした。

浴室から出て着替えを済ませると(服着るのも早い神田さんを尻目に)、なぜか着けてきたマスクが無くなっているのに気づいた。面倒だが、受付で新しいマスクを買うのはなあ、とぼんやり思っていると、GOちゃんが気を利かしてくれて、湯の泉オリジナルマスクをプレゼントしてくれた。「最後は笑って帰りましょ!」と言う。憎い男だ。アンド裸の付き合いが生む絆を実感。近場のラーメン屋で二郎ラーメンインスパイア系をかっこみ、寒空の下、3人で駅までの道を歩いた。心も体も温まったのだった。