3/21
祝日でWBC準決勝なのに仕事なのマジかよ……とガックリ肩を落としながらスポナビで速報をチラチラ。佐々木選手がスリーラン打たれたところで一服する。「なんか打たれたらしいじゃん、大丈夫?」と上司が聞いてきたので、はは、大丈夫っすよ、と気丈に返す。大丈夫なわきゃねーだろーが。震える指でスポナビの更新ボタンをもう一度押すが、夢ではなかったようだ。
アプリを使ったことがある人はわかってくれるだろうが、スポナビ運営は本当に優秀で、更新がべらぼうに早い。かつ、ファールの内容までこと細やかに記載してくれるので僕はものすごく信頼している。だが、「点が絡む何か複雑な事象が起こった」場合は話が別で、それをアプリ使用者に丁寧に伝えようとするために更新に時間がかかるのである。この更新までの「ラグ」で使用者はドギマギさせられる。嬉しいことも悲しいこともラグがあるのだ。なんかちょっと詩っぽい。
回は進んで吉田正尚選手の打席。ここで嬉しいラグが来た。起死回生のスリーランショット。いてもたってもいられず、早めの昼休憩をとる。「野球見るために外に出たな」という視線を周りから感じるが知るもんか。
近くのマックに入り、アマプラ視聴。最終回1点ビハインド。先頭の大谷選手がヘルメットを投げ捨てて全力疾走。二塁打でチームを鼓舞する。吉田選手が四球を選ぶ。この時、次のバッターである、村上選手へのアピールを見逃さなかったし、すぐに誰かにウンチク垂れたい!と思ったのだが周りにはポテトとハンバーガーを貪るリーマンしかいない。一人でブツブツ呟くほかなかった。
打席に立つ村上選手。不思議と打つ予感があったし、ここで打ってほしいという気持ちで、日本国民全員が一つになったのではなかろうか。3球目を振り抜き、打球はフェンス直撃のサヨナラタイムリーツーベース。勝利の瞬間、誇張なしに「おっほほほっほほww」みたいな声を店内で思いっきり出してしまい、白い目で見つめられた。すみません、と謝りながら店内を後にする。
その後の仕事は無事に手につかなかった。村神様。ありがとうございました。
3/22
昨日の今日で決勝。この日はなんと出社ではなく直行予定だったのもあって、その道中で試合を見届けた。野球のこと書きすぎでしょ、って自分でも思うので試合内容に関しては自重する。
取引先やお客さん、みんなその話題で持ちきりだった。誇らしい気持ちになる。自分はなんもしてないが。
心の底から野球が好きだ、と思える幸せな2週間だった。そして球春到来。今年はどんな一年になるだろうか。
3/25
スタジオ。ひたすら。眠い。
3/27
社内の締切が諸々近づき、ピリつく。
4/1
GOENDZのワンマンに遊びに湘南bitへ。なつかしの面々と再会する。顔はわかるが名前まで判然としない人が増えてきた。その場の雰囲気で挨拶を乗り切ったが、人の名前と顔が覚えられないのはちょっと致命的である。凹む。
肝心のライブは、GOちゃん、命を燃やしているな、という感じだ。いつにも増してずっしり来た。支える他の3人が優しいこと。最高のギグであった。
こばさんは見ている途中に泣いたそうだ。自分でもよくわからないと言っていた。理由のわからない涙ってとっても貴重だと思うでよ、オイラ。
4/2
スタジオの鬼。喉の調子いっこうによくならず。体調だけは崩さないように細心の注意を払っている。
4/5
本番前ラストのゲネリハ。気持ち高ぶるが喉の調子悪し。腹に力を入れすぎて筋肉痛。
4/8
結婚式参加。今年3回目なので流石に慣れてきた。新郎は高校の同級生。互いに映画好きで、二人で映画館に足繁く通ったこともある。ある時、見終わった後のお互いの感想が全く違った回があり、それ以来、なんとなく距離が遠くなってしまった。大学に入り、お互い急に忙しなくなったのも要因だとは思う。
彼は音楽はそこそこ嗜む程度で、特に演奏とかするタイプではなかったと思うのだが、なんと新婦にも知らされていないサプライズピアノ演奏を用意していた。弾きながら歌ってて最高にクールだった。隠れて教室に通って練習していたらしい。奥さんは涙止まらず、会場の歓声はしばらく延々と続いていた。愛の形、様々である。素敵だった。
料理もとても美味しかったが、前菜を食べ終わったところで式場のスタッフから予期せぬ声がかかった。「佐々木さんですよね」「はい」「あの、もう一品いかがですか?」「……はい?」どうやら当日の欠員が急遽出たらしく、既に準備した料理が余っているそうだ。新郎の計らいなのか、自分に白羽の矢が立ったらしい。「ぜひ!それを すてるなんて とんでもない!」と言った具合に元気に返事をして、2枚目をすぐに平らげたのだが、その瞬間に気づいた。「あれ?……この後の料理も全部?」予想通りメインディッシュの仔羊のステーキから最後のウエディングケーキまで二人分きっちり届いた。この量は想定していなかったし、途中で限界が近づいてたのだが、スタッフの人が終始ニコニコしながら料理を運んできてくださったので、急に断るのも憚られて結局全部いただいてしまった。佐々木は、カロリーについて、そのうち考えるのをやめた。
お腹いっぱい胸いっぱいで二次会は遠慮して帰路についた。消化が追いつかず、なかなか寝付けなかった。