転がる石、君に痛みが来る

バンド・ランタノイドの歌、ギター、結石担当佐々木によるブログ。

ランタノイド配信全曲解説 その7「ゆとり」

その7「ゆとり」

 

「ゆとり」は、「ゆとり世代」を揶揄した曲だが、同時に鼓舞する為に作った曲でもある。

何を隠そう、自分もゆとり世代ど真ん中の人間。

「これだからゆとり世代は」なんて、面と向かって言われたことはないけども、そう言いたそうな相手の雰囲気を感じ取ったことは大いにある。

「ゆとり」なのにそんなことで「せせこましい」思いをする羽目になるなんて、思いもよらなかった。

ただ、実際のところ「ゆとり世代」の政策や教育方針、その他諸々が人生に多大な影響を与えているのも事実で、確かにどこかのほほんとした世代なのかもなあと個人的には思う。

ある意味では、「生きてればオッケー」だし、職に執着がない。少なくとも僕の周りはそういう人たちで溢れていた。もちろん僕もそっち寄りだ。

「大学卒業したら、パパの持ってる不動産で家賃収入得てニートするんだ~」って言ってた子も大学に居た。

………それとはちょっと違うか。実家が金持ちかどうかって問題な気もする。

 

でも、

たとえそうであったとしても、人としての性質や性格まで世代のせいにしてたまるか、と僕は常々思うのだ。

 

「戦うことも知らないまんま ぼくら兵士にだってなるの?」

「関わるはずない未来なんて ほうら知らんぷり また大きくなって」

ここは結構メッセージ性強いところで、この歌の核心かもしれない。

知らないことは多いけれど、ひたすら大きくはなる。時は残酷なので。

せめて、「しらんぷり」はやめようねって言いたかったんだと思う。

 

「どこかですれ違った未来も」

「どこかで捨ててきた世界も」

「メガネをかけ直したら わかるの?」

「ああ そんな生き方もよかったかも」

 

このCメロが好き。いつも歌いながらジーンとくる。自分の歌だけど。

 

で、実はサビに英語を使ってるのはこの曲だけ(2021年現在)。

タイムゴーズオン、って言いたかっただけだったり。

 

よくツッコまれるポインツとしては、

「足りないことも 足らないことも願った」

って部分。どちらも同じでは?と言われるのだけど、「足りない」のと「足らない」のは違うと思っていたり。で、どっちも受け入れていきたいと。

そして「僕らなりに響かせて」で締める。そういう曲でした。

 

僕はこの素敵な曲でメジャーに行きたいよ。

 

 

(次回、その8「かたつむり」に続く)